星撮り日記

GS-200RCでしし座の三つ子銀河

2020/03/08
天体写真 2
天体写真 GS-200RC しし座 銀河
こんにちは。nabeです。

いやあ随分と期間を開けてしまいました。画像処理がうまく行かなくて前の遠征の写真も処理しきらないまま次の遠征に行ったり、なんとなくやる気が起きなくて休日にプライムビデオで映画やアニメを見るだけの生活になってみたり、結局1作品を仕上げるのにだいぶ時間をかけてしまいました。

春の銀河祭りといえばこのトリオは外せない。しし座の三つ子銀河です。

Re_leo-triplet2-ps_sd-ps2.jpg

しし座の三つ子銀河
撮影日:2020/02/23, 23:06:01~
カメラ:Nikon D810(HKIR)
設定:ISO3200 240秒×38枚(152分)フラット、ダークあり
鏡筒:笠井トレーディング GS-200RC(D=200mm FL=1600mm)
補正レンズ:笠井トレーディング ED屈折用フィールドフラットナーⅡ
架台:Sky-Watcher EQ5GOTO赤道儀
ガイド:QHY5L-IIM+32mmF4ガイド鏡+PHD2
撮影地:伊豆・天城高原
処理:PixInsight/PhotoshopCC




GS-200RCとフラットナーの組み合わせでF8と暗い鏡筒ですが、じっくり時間をかけて露出出来たので、難物のTidal tailもうっすらと写っています。M66の薄い腕もしっかり写せました。背景レベルは銀河の淡いところがギリギリ潰れない程度の漆黒にしてみました。暗い宇宙にぽっかり浮かぶイメージです。

この日のシーイングは最高とは言えませんでしたが、まずまず。天城高原の暗い空も相まって、ほとんどカブリ補正の必要はありませんでした。

天体写真なら明るさが正義とは言いますが、F4比でおよそ光量1/4のF8鏡筒でもたっぷり時間をかけてあげればちゃんと淡いところまで写せるのはデジタルの強みだと思います。

しかし、これぞ!という作品の歩留まりが悪いのは長焦点の悩みです。シーイングやガイド、星像にいつも悩まされます。シーイングが悪いとせっかく何時間もかけた遠征で撮った写真が全ボツになることも珍しくありません。ベテランの人ほど300~600mmくらいの焦点距離を使うようになるのは、手軽さ、身軽さ、歩留まりのバランスが良いからなのでしょうね。




さて、いい感じに撮れたので今回はPixInsightを使って少し遊んでみました。

Re_leo_triplet2_ps_sd_ps_Annotated.jpg

ImageSolver機能とAnnotateImage機能を使って、天体名と座標を画像に加えてみました。
こうなると一気に観測写真っぽくなって、なんというか男のロマンがウズウズします。
カメラの取付角度が5°も傾いてしまっているのが悔やまれます(笑)

コメント 2020-03-07 230702

恒星と同じような光の「点」も銀河なんですね。PGC1421317も、たまたま遠くにあっただけで距離も分からなければ形もわかりませんが、もっと近くにあったらアンドロメダ銀河のような大銀河なのでしょうか。一体何億年の旅をしてこのカメラに捉えられた光なのか、想像するだけでワクワクが止まりません。



ここからはPixInsightを使っている、もしくは興味のある人向けのお話です。
上の文字入り画像ですが、簡単な方法で作成することができるので、銀河の多い領域を撮ることの多いこの季節に是非試してみたはいかがでしょうか。

コメント 2020-03-07 230153

まず、画像の座標を特定して紐付けるために「Script」>「Image Analysis」>「ImageSolver」を開きます。


コメント 2020-03-08 222910

Image Parametersでまずは大まかな写真の中心座標と、望遠鏡の焦点距離、カメラのピクセルサイズを指定する必要があります。前回のSolve時の数値が残ってしまうので違う値が表示されていますが、Focal Distance(焦点距離)は1600mm、Pixel size(ピクセルサイズ)は4.8μmを入力しました。

天体の座標を調べるのが大変な場合は、虫眼鏡アイコンの「Search」を使います。

コメント 2020-03-07 230233

Object identifireにだいたい中心の天体名を入力すると、インターネットのカタログから自動で合致する天体を探して、座標を教えてくれるので、あとはOKを押下するだけで適当な値を入力してくれるスグレモノです。なお、必ずしも中心にある天体を選ぶ必要はないようで、今回も中心からだいぶ外れたM65でSolveしましたが問題なく成功しました。

Obs.date(ymd)は撮影した日時を入力しましょう。

これでOKを押下すれば自動で座標が特定され、画像に紐付けられます。
コメント 2020-03-07 230459

うまく行かない場合はModel ParametersLimit magnitudeの数値を高くしたり、Advanced ParametersNoise reductionを少し大きめにかけてみましょう。

英語がおおくてややこしくなってきた?大丈夫です。自分も高校の英語は赤点常連でした。落ち着いて読めば単語の直訳だけで大体の意味が分かるので問題はありません。Let's do it!!

コメント 2020-03-07 230527

次に「Script」>「Render」>「AnnotateImage」を開きます。
ここまでくればもう出来上がったも同然です。

コメント 2020-03-07 230607

Layerタブはその名前の通り表示レイヤーを設定します。
ざっくり直訳するとこんな感じです。

Grid:グリッドライン
Constellation Borders:星座境界線
Constellation Lines:星座線
NamedStars:名前のついた星
Messier:メシエ天体
NGC-IC:NGC-IC天体
PGC:PGC天体
Planet:惑星
Asteroid:小惑星

表示したい天体のチェックボックスにチェックを入れます。

それぞれパラメータをいじって表示等級や線の太さ、色を変えることができるので、色々いじってみるといいでしょう。

Observationを使うと更に正確なアノテーションが書き込める?要検証です。今回はいじっていません。

これであとはOKを押すだけです。簡単!

Re_leo_triplet2_ps_sd_ps_Annotated.jpg

これをPhotoshopで書き込もうと思ったら骨が折れますが、ものの5分で仕上げてくれるPixInsightはやはり神ですね。やりたいことは大抵なんでもできる素晴らしいソフトです。

画像処理が楽しくなりますよ!

それでは。

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Comments 2

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タカsi

AnnotateImage

こんにちは。
トリオ銀河、綺麗に写っていますね!色も良く出ているし、見応えたっぷりです。
フラットナーの相性がバッチリでしょうか、フルサイズで四隅まで良く解像していますね。
GS200RCのファンが増えそうな予感がします^^
PIの座標と天体名を表示させる機能、これは良いですね!
PIの画像処理はなかなか手に付かないのですが、こういった面白い機能はつまみ喰いしたくなります。
私も取り入れてみようかなぁ♪

2020/03/09 (Mon) 16:12
nabe

nabe

Re: AnnotateImage

タカsiさん、こんばんは。すみません、コメントいただいていたのに気づかず、お返事遅くなりました。

F8なので若干露出不足気味ですが、PixInsight効果でそれなりに見栄えのするものに仕上げられました!
もうちょい光軸を追い込めば全域点像で写せるはずなので、光軸調整治具を大量にポチってしまいました(笑)

PIといい、光軸調整と言い、お金が入ってきたそばから機材に変わってしまいます(笑)

2020/03/16 (Mon) 21:45
天体写真